新型コロナウイルス感染症対応のため、緩和ケア病棟の運用を休止しておりましたが、2021年11月1日より、当科として一部病床の運用を再開しております。
尚、引き続き当科として、緩和ケアが必要な患者さんには、各科主治医と相談のもと、外来通院中の方につきましては症状緩和コンサルテーション外来にて、入院中の方につきましては緩和ケアチームにて対応とさせていただきます。
以上、いずれにつきましてもご希望の際には、各科主治医にご相談ください。
緩和ケア病棟は、がん患者さんとそのご家族のからだやこころのつらさをやわらげることを専門にしている病棟です。 以下に、当施設の概要、医療とケアの内容、入院のご相談と手続き、費用などに ついてご案内いたします。
病床数はすべて個室の18床(室料差額なし)で、ほかに談話コーナー、面談室、家族キッチン、家族控室、浴室などを備えています。これらの施設は、ご家族や知人との交わりの時間を十分取っていただいたり、催し物などを楽しんでいただく環境を提供しています。また面会、消灯時間などの制限もないため、療養の場であるだけでなく、生活の場でもあるように配慮しています。平成27年7月には、病棟の移転に伴い、 屋上庭園が完成しました。憩い・くつろぎの場として、是非ご利用ください。
※本来緩和ケア病棟は、面会制限がない病棟ではありますが、感染対策のために一般病棟同様、緩和ケア病棟も面会を制限しております。
がんの進行に伴う痛みや苦しみのある患者さんやそのご家族に対して、医師、看護師及び臨床/公認心理師などのスタッフがそれぞれの専門性をいかしつつ、QOL(クオリティ・オブ・ライフ:生活の質)の向上を目標に治療やケアをおこないます。からだやこころのつらさをやわらげることで、その人らしくすごしていただけるようにチームで協力しています。当病棟では、がんに対する治療(化学療法など)は行いませんが、症状を緩和する治療は積極的に行っています。痛みの状態等により、必要と判断した患者さんには、神経ブロックや緩和的放射線療法も実施できます。それぞれ専門の診療科(整形外科・放射線治療科)に相談し、がんに伴う症状をやわらげます。入院での緩和ケアにより、からだやこころのつらさがやわらいだら、自宅を含めその他病院、施設などへ退院することもできます。 (現在、病院での入院治療においては、面会制限など大変ご負担をおかけしておりますが、入院患者さん、ご家族にとってかけがえのない大切な時間であることには変わりありません。ご相談させていただき、患者さんやご家族にとっても悔いが残らないように支援させていただきたいと思います。)
当病棟に入院を希望される方は、当科外来(入院相談外来)を受診いただきます。外来は、全て紹介予約制で、外来受診から入院までの手続きについては、以下のようになります。
※緩和ケア病棟の運用を一部再開致しましたが、引き続き他の医療機関や療養施設などからのご紹介をお断りしております。尚、当院に通院中の方につきましては、各科主治医にご相談ください。
主治医に、当病棟への入院について相談、当科外来(入院相談外来) の受診に必要な紹介状(診療情報提供書)の作成を依頼ください。
当科外来(入院相談外来)の予約
※現在入院中または通院中の医療機関を通じて、当院地域医療連携センターに 予約を申し込みください。
尚、受診当日には、紹介状並びにその他資料などがあれば必ずご持参ください。
■緩和ケア内科外来(入院相談外来)
日時: 月、木曜日(祝・休日を除く);10:00、11:00 各1名ずつ
担当: 医師 田嶋、大橋、看護課長 青木
場所: 海南病院診療棟(C棟)4階 緩和ケア病棟 診察室
問い合わせ窓口(代表;0567-65-2511)
外来予約について;地域医療連携センター
外来予約以外の問い合わせ;緩和ケア病棟
受付時間: 月~金(祝日除く) 9:00~16:00
医療保険が適用され、緩和ケア病棟入院料にしたがって算定されます。
A がんによる痛みや不安などの身体的・精神的な苦しみなどを少しでも軽減し、その人らしく過ごしていただくためのケアを提供する施設です。患者さんの思いや望みを支えるだけでなく、介護されるご家族を支えることも大切なこととして行っています。
A 自宅で介護していたが病状が重くなってきて自宅で看るのは難しい、あるいは苦しみを和らげるために必要な薬の種類や量を決めるなど、患者さんの状態や、ご家族の介護の状況に合せてご利用していただいています。
A 病気を背負って生きていかれる患者さんにとって、自分の病状について十分知ることは、今後の治療や生活を考えていく上で非常に大切です。しかし、現状では、病名告知にも種々の事情が伴っているため、当病棟ではご入院に際し、ご家族とも相談しながら適切に対応していきます。
A ホスピスとよぶ施設と緩和ケア病棟とよぶ施設がありますが、目的とするケアは同じです。ホスピスの暖かなおもてなしの伝統と、症状コントロールに現代医学の成果を生かすこと、そしてチームを組んでケアしていくこと、この3者の揃った施設であることを明確にするために、緩和ケア病棟という名称を選ぶ施設が増えています。
A ご相談の上、いかなる状況においても、ご希望があれば、退院いただけます。また、入院後、痛みや苦しみなど症状がやわらぎ、自宅を含めその他病院や施設などでの療養が可能と判断される場合や何らかの理由により当病棟での療養の継続が困難と考えられる場合には、こちらから退院についてのご相談をさせていただく場合があります。
また、その際には、転院先や在宅療養に必要な各種サービスなどをご紹介させていただきます。
尚、退院後、病状の変化などにて再び当病棟での入院療養が必要となられた場合には、ご相談のもと、再びご入院いただけます。
当院では、当院緩和ケア病棟にて大切な方をなくされた方々(ご家族)の、お気持ちの共有の場として『家族の集い』を開催しております。
患者さんとの思い出や、お別れ後のことなどを語り合うひとときにしたいと考えておりますので、ご都合やお気持ちに合せてご参加ください。
※新型コロナウイルス感染拡大状況の変化に伴い、中止となる可能性があります。
田嶋 学
たじま まなぶ
緩和ケアセンター長 兼
緩和ケア内科代表部長
青木 佐知子
あおき さちこ
緩和ケア内科部長
大橋 洋平
おおはし ようへい
非常勤