臨床検査室理念
検査データを正確で安全にかつ迅速に提供し、患者さんに満足していただける臨床検査サービスを提供する。
臨床検査室方針
海南病院 臨床検査室は、求められる臨床検査サービスを提供するため、以下の品質方針を掲げます。
(1) 臨床検査室は、検査結果を利用するすべての利用者に有益なサービスを提供します。
(2) 臨床検査室は、ISO 15189の要求事項を遵守し、正確かつ信頼性のある検査結果を継続して提供します。
(3) 臨床検査室は、患者及び利用者からの意見を反映し、改善の機会を利用して検査サービスの改善を行います。
(4) 臨床検査室の検査要員は、検査結果の質向上のため検査技術および知識の向上に努めます。
2025年4月1日 臨床検査室室長 山口 桂
利用者アンケート結果について~患者さんへ~
※画像をクリックするとPDFが開き結果を確認することができます。
臨床検査室について

臨床検査室では、直接患者さんから情報を得る生体機能検査と、患者さんから採取した検体(血液・尿・便・痰・組織など)を分析し、各種疾患などの診断に役立つ情報を提供する検体検査があります。
スタッフは医師(専任病理医含む)、臨床検査技師、アシスターの50名弱で構成されています。緊急時、急変時に対応するため、緊急検査については、休日・夜間24時間体制にて行っています。
各種認定資格(2025年4月現在)
衛生工学衛生管理者 | 1名 | 第1種衛生管理者 | 5名 |
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毒物劇物取扱者 | 4名 | 特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者 | 6名 |
有機溶剤作業主任者 | 3名 | 肝炎医療コーディネーター | 3名 |
医療安全管理者 | 4名 | 認定臨床化学免疫化学精度保証管理検査技師 | 1名 |
認定病理検査技師 | 3名 | 認定心電図検査技師 | 2名 |
認定認知症領域検査技師 | 1名 | 認定輸血検査技師 | 4名 |
認定血液検査技師 | 2名 | 認定臨床微生物検査技師 | 2名 |
感染制御認定臨床微生物検査 | 2名 | 登録抗酸菌症エキスパート | 1名 |
I&A視察員(輸血業務) | 1名 | 国際細胞検査士 | 3名 |
細胞検査士 | 7名 | 糖尿病療養指導士 | 5名 |
超音波検査士(消化器領域) | 5名 | 超音波検査士(循環器領域) | 4名 |
超音波検査士(体表臓器) | 1名 | 超音波検査士(血管領域) | 2名 |
緊急臨床検査士 | 5名 | 二級臨床検査士(病理) | 2名 |
二級臨床検査士(呼吸生理学) | 1名 | 二級臨床検査士(神経生理学) | 1名 |
二級臨床検査士(微生物学) | 2名 | 二級臨床検査士(血液) | 4名 |
心電図検定(1級) | 3名 | 心電図検定(2級 | 3名 |
心電図検定(3級) | 1名 | 医療情報技師 | 2名 |
管理栄養士 | 1名 | 臨床工学技士 | 1名 |
健康食品管理士 | 1名 | 中級バイオ技術者 | 2名 |
JHRS認定心電図専門士 | 1名 | がんゲノム医療コーディネーター | 2名 |
医療事務管理士 | 2名 | 化学物質管理者 | 2名 |
介護事務管理士 | 1名 | 血管診療技師 | 1名 |
介護事務管理士 | 1名 | 血管診療技師 | 1名 |
食生活アドバイザー(3級) | 1名 | 精度管理責任者 | 1名 |
調剤事務管理士 | 1名 | 保護具着用管理責任者 | 1名 |
臨地実習指導者 | 4名 |
チーム医療活動
- ICT(感染対策チーム)
- DET(糖尿病教育支援チーム)
- 医療安全対策チーム
- AST(抗菌薬適正使用支援チーム)
ISO15189の施設に認定されました

令和4年6月24日、臨床検査室の品質と能力に関する国際規格「ISO15189」の認定を受けました。
今回、ISO15189を取得したことにより、臨床検査室全般の業務が国際的な基準を満たしていることが認められました。
今後もより一層の品質管理・技術向上に努めてまいります。
輸血機能評価認定制度(I&A制度)に認定されました

日本輸血・細胞治療学会により、適切な輸血管理が行われ、令和7年4月に安全を保証されていることが認められました。
今後とも輸血用血液や分画製剤の適正使用の徹底することと、輸血の安全を保証することを継続するよう努めてまいります。
部署紹介
1階に採血室、注射・処置室、2階に生体検査室・病理細胞検査室、3階に検体検査室(生化学/血液一般/輸血/微生物)があります。
1階:採血室、注射・処置室
採血室


朝8時より、1日に400~500名の外来患者さんの採血、採尿を行っています。
また、糖尿病患者さんの自己血糖測定指導も行うとともに、週1回の糖尿病教室を担当しています。
開始時間・・・午前8時より検査開始
2階:生体検査室

生体検査
生体検査室では、心電図・超音波・脳波などの生体機能検査を行い、各種疾患の診断や治療効果の評価をしています。
心機能検査 | 心電図・トレッドミル運動負荷試験・CPX(心肺運動負荷試験)・ホルター長時間心電図 |
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超音波検査 | 心臓領域・腹部領域・血管領域・体表領域 |
呼吸機能検査 | 肺活量・努力性肺活量・残気量・肺胞拡散能・呼吸抵抗・改善率・アストグラフ・呼気NO |
聴力検査 | 純音・耳鳴・チンパノメトリー・耳小骨筋反射・語音聴力 |
脳波・神経検査 | 脳波・神経伝導速度・誘発電位・針筋電図(医師施行) |
術中モニタリング検査 | 術中モニタリング(脳外科・整形外科) |
その他の検査 | 血圧脈派・皮膚灌流圧・サーモグラフィー・PSG検査・簡易SAS |
2階:病理検査室
病理細胞検査

病理検査は、手術で切除、各検査で試験切除した組織を用いて顕微鏡標本を作製し、病変部の形態的変化を肉眼的且つ、顕微鏡的に総合的に観察し、最終診断を病理医(医師)が行うとても重要な検査です。その結果は手術における切除範囲や病気の治療方針、今後の経過を予測するのに役立てます。
細胞診検査は、各種がん検診または患者さんが受診してがんの可能性が考えられる場合に行われる検査です。尿や喀痰、婦人科膣粘膜、乳腺・甲状腺針穿刺など、主に外来で採取できる材料を用いて、採取された細胞のすべてを顕微鏡で観察し、がん細胞(悪性)を細胞検査士(臨床検査技師)が見つけ出す重要な検査です。
3階:検体検査室

生化学検査
患者さんから採取した血液や尿に含まれる成分を分析して、肝機能や腎機能・脂質検査、感染症や腫瘍関連検査などを行い、診断や治療効果判定に役立てています。

血液検査
血液中の赤血球・白血球・血小板などの血球成分を測定し、貧血や炎症があるか調べます。
また血液中の細胞を顕微鏡で観察し、白血病などの血液疾患の診断・治療の効果判定に役立つ検査を行っています。
その他、血液が正常に固まる機能に異常がないか調べる検査も行っています。

一般検査
尿の成分を調べ、体の異常を見つける検査を行っています。
その他に、髄液の検査、胸水・腹水の検査、便潜血検査なども行っています。

輸血検査
患者さんから採取した血液を使って、血液型や輸血前に輸血する血液製剤が患者さんと適合するか調べる交差適合試験を行い、安全な輸血を行うための検査をしています。
使用する血液製剤については、日本赤十字血液センタ-から取り寄せ、安全に輸血が行えるように管理しています。

微生物検査
感染症の診断のため採取された喀痰・便・尿・血液・膿などから原因菌(起炎菌)を検索・同定しています。また、適切な抗菌薬(抗生物質)を決定するための薬剤感受性試験も実施しています。
その他には、ウィルスを短時間で検出(インフルエンザなど)する検査や結核遺伝子検査も行っています。また、感染症情報の発信源として当院における菌分離頻表や抗菌薬感受性率表などを定期的に報告しています。
臨床検査室の見学について~学生さん・他施設の方へ~
見学希望の方は、申込み先へお気軽にご連絡ください。
なお、申込み後1週間を過ぎても連絡がない場合は、海南病院代表電話『0567-65-2511』へご連絡をお願いします。
持ち物 | ①白衣又はケーシー ②筆記用具 ③名札(学校・施設でご用のもの) ④昼食など |
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服装 | ジャケット・ネクタイの着用は求めません |
集合時刻 | 午前8時30分 |
集合場所 | 臨床検査室 |
申込み先(問い合わせ先) | kengakurinnsyoukensa@kainan.jaaikosei.or.jp |